ポルシェのラインナップの中で、特別なモデルは数多くありますが、中でも『GTシリーズ』は違った雰囲気を醸し出しています。
GTはグランツーリズモを意味しますが、ポルシェGTの歴史をさかのぼると356カレラGTに端を発しますが、現代のポルシェで言えば最後の空冷モデルである993がGTの始まりでしょう。
GT2はFIAのGT2規定に合致させるため993にて誕生した市販車です。
様々な部品がモータースポーツに特化した構成となっており、ツインターボ化された430PSのエンジンを始め、993他モデルとは明らかに違う
構成となっていました。これが1995年の出来事です。
その後のル・マン24時間でクラス優勝をしています。
その翌年、ポルシェの中でも唯一『GT1』を関する911GT1が誕生しました。
ル・マンのGTカー規定が見直されたことにより、GT1クラスにマクラーレンF1が参戦。
ポルシェはGT1規定にあわせた993GT2Evoを開発し参戦するも、マクラーレンF1がレースを席巻。
急遽1996年シリーズを戦うために開発されたのが911GT1です。この911GT1はル・マン復帰3年後の1998年、総合優勝を果たしました。
そして現在では、カタログモデルとして販売されているGT3が1998年に996にて誕生します。
のちに996GT3もカタログモデルとなりますが、このときは1400台の生産でした。
GT3は十分なモータースポーツスペックを持っていますが、同時にエアコンやパワステなど、日常使いも出来る仕様で人気を博しました。
現在においても、その2面制は更に高次元で両立され、多くのユーザーに愛されるモデルとなっています。
GT1、GT2規定の選手権が消滅したことによりGT3は高性能化し、その為に高コスト化が進みました。そんななかアマチュアドライバーの参戦クラスとして注目を集めたのが2006年から始まったGT4です。市販車からの改造が限定的であるため、車両価格やコストが低く抑えられます。
ポルシェでは997カップがホモロゲーションを取得しておりますが、最近ですとケイマンGT4が浮かぶのではないでしょうか。
2015年7月に販売開始されたのが981型。リアロールゲージ、消化器、6点式装備が可能な、規定をクリアする要素も用意されていました。
2019年6月には982型、2021年にはRSが販売されてます。
このようにポルシェはスポーツメーカーとして、レースで培った技術やノウハウを日々アップデートして、車づくりへ取り組んでおり、それらをあますことなく投入したのが、ポルシェGTシリーズとなります。