2020.02.17

996以降の水冷ポルシェ911は「メカニック泣かせ」「メカニックを育てない車」といわれる・・・どういうことでしょうか?

答えはそれほど「壊れない」からです。

「快適性」にお金を掛ける他社の高級車に対して「精密性」や「走りの性能」に技術を注いだ結果ともいえるでしょう。
ご存知の通り997型までは電動格納ミラーすら装備されていないほどです。

車を所有するにあたり、故障修理を含めて掛かる維持費の面でこんなに「良い子」はなかなかいません。

そんななかでも稀に起こる代表的な故障事例を挙げてみます。

 

【初期型(996型)から2代目(997型)にかけてみられる故障】

インターミディエイトシャフトベアリング・ボルトの破損

クランクシャフトからカムシャフトへ動きを伝達するのがインターミディエイトシャフトです。
走行中に応力がかかりこのシャフトのボルトおよびベアリングの経年劣化もあり負荷が集中した結果耐えきれずに破損してしまうという故障です。
インターミディエイトシャフト(ベアリング)が破損するとインターミディエイトシャフトを通して制御されていたカムシャフトが暴走し、車はエンジンブローによって動作不可能となってしまいます。
こちらは2001年5月4日~2005年2月21日製造の車両を対象にポルシェディーラーでサービスキャンペーンを行われておりますので、当該年式モデルにお乗りの方は確認し対策をしましょう。

 

【991型にみられる故障】

ポルシェアクティブドライブトレインマウント(PADM)の故障

経過年数的にこれから増えてくる症状だと思います。

PADMとは、エンジンを含むパワートレイン全体の揺れや振動を最小限に抑えることのできる電子制御システムです。コーナリングの際、慣性の法則により重量物であるエンジンはそれまでの進行方向を維持しようとします。
その慣性力の作用をうけて、リヤにはコーナーの外側に向かう力が発生します。
PADMはこうした現象を最小限に抑える働きをするマウント方式で、横Gの高いコーナリングでのクルマのコントロール性を向上させる徹底したシャシー対策のひとつとなっています。
左右の1つづつ装着されており、不具合が出た場合の修理金額は片方で約30万円になります。

 

【ポルシェ911の車検代はいくらかかる?】

検査に不合格が出るような不具合が何もなければ10万円後半からが目安になるでしょう。
前後サイズの違うタイヤは、リアエンジンということもありどうしてもリアタイヤが摩耗しやすいので、車検と同時に消耗品の交換をしておくのがおすすめです。

 

法定費用は車検毎に「重量税」「自賠責保険」がかかります。
911の重量税はグレードによって税額の変わる車両重量1.5トンを前後しますので、
1.5トンまでが24,600円、2トンまでが32,800円になります。

ただし、初年度登録から13年を経過した911は1.5トンまでが34,200円、2トンまでが45,600円、さらに初年度登録から18年経過した911は1.5トンまでが37,800円、2トンまでが50,400円となります。

自賠責保険は、3ナンバー5ナンバー共に2年(24ヶ月)で25,830円です。令和2年4月から保険料が改定される予定でして、2年(24ヶ月)で21,550円と安くなります。

【ポルシェ911のメンテナンスでの注意点は?】

基本的なオイル交換が非常に重要になります。
同時にオイルのにじみが発生していないか定期的にチェックしておきましょう。
ポルシェ買取.CAFEではポルシェ911の定期点検や整備も承ります。
ポルシェ911を熟知した専門メカニックがおりますので、愛車911の点検や整備についてお気軽にお問い合わせくださいませ!